モー二ング娘。卒業後も、元モー二ング娘。として、当時を語り継ぐ様に、『KIN-BALL』が終わってもまだ『KIN-BALL』について言いたい。そんな想いです。想い出っす。公演後もフィリピン子達から『I miss you guys!!!』とグループのラインが届き、そんな事は久保田利伸氏にしか言われた事はなかったので、そう言われたら。。。来るものは拒まないタイプですからトシノブの想いにとても切なかった事が甦り、フィリピン子のあなた達が恋しい。これも(も?)本当なんだと、生きた言葉は胸に残るのです。例えば。

マサコ、カワイー!これも生きた言葉ではないでしょうか。これはフィリピンからやって来たとても人格のきちんとした子達が言ってくれた言葉です。
『可愛い』我が国にそんな形容詞が存在していたことは知ってはいましたが、自分には関係ないことなので勝手にやってくれ。と思っていますと、フィリピンから来た役者さんが言うんです。
初めて聞いた時は、なあんだ、空耳かあ。と思いましたが、毎日言ってるじゃないか?と。
下の住人の騒音できちんと睡眠がとれていないため、ノイローゼになってしまったのか?耳にきちゃったの?耳鼻科行きか?とにかく、しっかりしなきゃ!と焦りますが、通訳の相磯展子(あいそのぶこ)さんの話からもどうやら、『マサコ、カワイー!』と言っているようだったので。えええ!!やったあったあ!となります。
私の可愛さの市民権はフィリピンにあったのだ。パスポートをくれよ!今すぐに!そう思います。
大東京では、先日の話ですが、道を歩いていると、お姉さんに「お願いします。」とチラシとティッシュを渡され、内容を見ると『男性の爪のお手入れ専門店』と書かれていて。その下に『OTOKO・NAIL』と。更にその下に犬のイラストと『戦う男性にひとときの安らぎを』と。『超贅沢を味わいたい方へ』ということでなんと『王様コース』の準備もある。ご興味のある方は是非、お試しを。

!!!ではなく、男と間違われたんだね。アタシは我が国ではアタシは!女としての市民権すら怪しい!歌舞伎町で連続で『お兄さん』と呼び止められたり、ハロウィンの人ごみでは『おい!シュンスケ!』と、どこに行ってたんだよ!的にマリオに怒られ、女子だけの公演だ。と言っているのに、共演者の知人は『一人だけ男の人出てるんだね。』と私をさした。もっともっとある。結構なオバちゃん感も出ちゃってると思っても、あ!だからだ!だから歌舞伎町で『お兄さん』と声掛けられたと知人に話すと『おっさん』だろ?と言われ、そりゃそうだ。ガッハッハァッ!っっつって笑っている場合ではない。お兄さんではなく、おっさんだとの指摘にWパンチを食らっている。言うんじゃなかったよっ!!
そんな、切ない思いをした私の癒しは『マサコ、カワイー!』だったんだ。んだ。んだ。

何処に行っても、年上なので『さん』付けだけど、実は呼び捨ててくれることも距離が縮まったようでうれじい。
皆なカワイー!!
通訳の相磯さんも通訳の時は私のことを『マサコ』と言ってくれてる。うれじい。
相磯さんの通訳の後にすぐ演出をつけるとそれにつられて作・演出の田上君も『マサコの台詞の後、出てきてくださーい。』とかなっている。
シメシメと思う。
田上君は英語は話せないと言っているが、多分フィリピン子達の言っている事は殆ど理解しているように見える。
直でフィリピン子達の言っている事を理解して、自分で話せる単語で答えたりしていた。
今回、言葉が通じない同士でお芝居しましたが、心遣いがあれば分かるんだと思った。多分、田上君は今まで私が思っていたよりも愛の強い人なのだと思う。
言葉が邪魔して実態をぼやかしていたんだ。
私が相磯さんを介さないとお話出来なかったのはまだまだ自分本位である。ことを感じた。なはあ~んてシリアスに聞いた甲斐なかったでしょ。
このままではいけないね。
そうこのままでは。。。
ココは、ココでは、この公演に関わっていた期間中も下の住人は足音を激しくたてたんだ。本番近いんだよ。本番中だよ。と、まだ休めるはずなのに地響きで起こされると心臓がバクバクしている。
あと3時間、4時間は寝るつもりだったがもうバクバクして眠れない。夢をパクパク食べる、大和田漠々。大和田さん、こんな風に目覚めるのは、何億回目?億千万、億千万。これがエキゾチックジャパンなの。と、支離滅裂になる。
下の住人がドンと足をついた地響きで目覚める。
こちらは自分のこれからの行き先さえ分からないのに、下の住人は足音を響かせ台所を通り、トイレのドアを開けた。またドアを閉め、台所を通り、元の位置に戻る。その動線を迷いなく歩む姿をこちらに示す。迷わず行けよ。行けば分かるさ。そうはっきりと分かる。上階に動線が!
全てが乱暴で、頭にきて、足音、ドアの開閉響いているよ。を知らせるために床を叩いたことがある。5~6倍の足音になり返ってきた。建物が揺れた。下の住人のことは大家さんへ何度も相談しているんだけれど。。。
怖くなって友人に相談したら騒音被害の窓口というのがあるから連絡してみな。と言ってくれて問い合わせたが同敷地のことは管理会社やオーナーさんへ。と。大家さんが対応してくれないから連絡したんだよ。と思いながら、有難うございます。と電話を切った。
騒音で苦しんでいる人の話は聞いたことがあるが、ちょっと神経質なんじゃないか?と気にする方が過敏じゃないか?と内心思っていたのは自分が騒音で苦しんだことがなかったからだ。
下の住人が来てから、こういう事か。とよく分かった。空返事で『大変だね。』なんて聞いていた自分は浅かった。こんなに辛いとは。騒音を出す人は直らない。
まだ八嶋智人氏がブレイクする前、所属劇団カムカムミニキーナの公演を観劇した。芝居も強く面白かったがどんなにバタついても足音を立てない。そんな歩き方、物の扱い方では下の住人は売れない。何をやっている人か分からないけど。
時々、舞台に立つ私が言うのも説得力ゼロだけど。
ここにいると、下の住人の起床に左右される。ドンと地響きで目覚める度、心臓に響き寿命が縮まる思いだ。
美人薄命だあ。

そうこのままではいけない。
今年の私の吉方は北西だ。フィリピンは北西か。




カンパニーの連絡はラインで、しあって。今時、当たり前なのでしょうが個人的にはラインしていないので、皆んな連絡はラインだ。と言っているけど。自分はいまだ主流はメイルで、先日、メイルアドレスをお伝えしたら、メイルはしないと言われまして、ライン教えてと言われてラインはしないと申しまして、気まずい。。。と。もう疎遠でしょうか。
今もグループラインは繋がっていて、たまにくるよ。日本子達もフィリピン子達も。
公演が終わってすぐのメッセージは、寂しい。恋しい。だった。フィリピン子達。
ラインには翻訳機能がついているので日本語は英語に英語は日本語に変換されて、1通送るともう1通訳されたものが送信され、なんとも文明の力を見せる。しかし時折、気になる所もあって(みんな知っているの?私初心者だからたまげたの!)。
フィリピン子達は英語とタガログ語(フィリピン語)を母国語にしていて、時折、タガログ語でラインをくれる。
タガログ語で『頑張って行こう』は『kayanatint』。カヤナティント。この『natint』が英語だと『納豆』に訳され。
『kayanatint!』が『納豆屋さん!』と来た事があった。お芝居を観てくれた方なら分かるが、相手チームの好物を早食い対決するシーンがあり、日本チームはフィリピンチームの大好物バロット(有精卵)を。フィリピンチームは日本チームの大好物納豆を食べるシーンがあって。
フィリピン子の頑張っていこう。が納豆屋と訳される。タガログ語の「頑張る」を「納豆」と糸づける翻訳機能は物語りも語り出し、事務的な機能を超えた粋な計らいに人格さえ感じた。
『和訳が凄い!』反射的にそう送信せざるを得なかった。
それからもフィリピン子が『kayanatint』を発信する度に納豆というキーワードはついて回った。人によってはこの単語をハイフンで区切ったりスペースを入れたり、と、この一言の発信にも個性が伺える。全部自由でいいんだ。
ある時には、カヤナティント、が『納豆屋のつもりだった』と来た事があるが、もはやどういうつもりか分からない。
松尾役の高麗君(コウマと読みます。丸坊主、フレディーマーキュリーが印象深いでしょうか)が『高麗です。』と名乗れば『It’s gorgeous』と訳される。
田上君は自分が発信すると最後に『ゆたか』と平仮名で名乗る。本文は英語に訳されるが最後の『ゆたか』が平仮名で『ゆ』と一文字に省略される。
“高麗”を『gorgeous』、“ゆたか”を『ゆ』。一体どうなっている。
また、『KIN-BALL』を教えに来てくれたのが高野さん。筋肉いっぱいの屈強な男性だが、ファーストネームを『かおる』という。そのギャップが可愛くて本人のいないところでは『かおる』とよんでいる。本人の前では『高野さん』とよんでいる。制作の矢野リーダから『明日は高野さんがいらっしゃいます。』とグループのラインが届いた。嬉しくなって『かおる!』と発作的に発信した。翻訳機能はオリジナルラインと同時に訳を届け『Ouch!』となっていた。
かおるにはアウチという意味があったのか?!なんと言うことだ!かおるよ。と思っているとこの翻訳機能に気づいた相磯さんが『“かおる”は手触りではない。高野さんの名前。』と訂正のラインを送ってくれて、『“かおる”には“手触り”の意味があったなんて、キンボールやるために生まれてきたような人ですね。お手数かけました。』とラインを送った。送信してすぐ稽古だったので、朝からお手数かけた。かおるが手触りの意味だったのを知らなかったが、そんな意味があったなんてキンボールやるために生まれてきたような人だね。とラインと全く同じ内容を相磯さんへもう一度伝えたら、かおるに手触りの意味はない。何でああいう訳になったか分からない。との発言に。え?!と驚いた。二重に疲れたでしょ相磯さんご免なさい。


アイムソーリーヒゲソーリーアイムソーリーヒゲソーリーアイムソーリーヒゲソーリーアイムソーリーヒゲソーリーアイムソーリーヒゲソーリーアイムンーリーヒゲンーリー



歌舞伎町の女王は毎週金曜日に来てた男と暮らすことになるが、かおるは毎週土曜日に来てくれた。土曜日が楽しみになる。差し入れも並ばないと買えないような貴重な品を持ってきてくれた。
私達のお芝居にも興味を持ってくれて、早食い対決の現物を試食する時にも立ち会ってくれた。
フィリピンチームは納豆を。日本チームはバロットを。
食べるシーンに関わる役者が試食をするのだろうと思っていた。私はバロットを提供する役で自分では食べないが、田上君は『昌子さんも食べてみましょうか。』と、どうして?というような事を口バシる。さっき愛のある人と言ったが、ちょっと待ってほしい。これは食べないといけない状況になっている。万事休す。分かった。と食べた。高級な食べ物だろうと思うが、ちょっと苦手だ。ずっと自分に残ったバロットの臭いにこれが滋養強壮か。確かに強烈!と思っていると『さっき食べなかった黄味になっているところ食べてみましょうか。』と、どうして私だけもう一回?と。ゆたかは。。。
この輪にかおるもいた。ぎたろー(製薬会社勤務のドラえもんだよ)がかおるの頭をおさえた。私も逃げないように肩を押さえた。食べた。
かおるはそんな可愛い人。


続く。



と思う。からまた来て。